top of page


ree

ずいぶんと前の話になるが、友人と1ヶ月程インドを旅した。バックパッカーの貧乏旅だったが、その日々は今でも心に強く残っている。

外出自粛の続く中、ふとそのことを思い出し、押入れを漁った。


大量の現像済みフィルムが出てきて途方に暮れるが、1枚ずつスキャンしていく。

これは、と思うものもいくつかあったが、大半はありきたりで面白みにかけるものだった。


初めての異国の地で、もっとヒリつくような日々だったと記憶しているのだが、

客観視できるほどに年月が経ち、あらためて見た写真は、とても平穏なものだった。


どうにかあの時の感覚を再現できないか。

ライトボックスに並べたポジフィルムを見ながら、ふとフィルムを重ねてみてはどうかと思った。

無作為に選んだ2枚のフィルムをぴったりと重ねて、1枚の画像としてスキャンしていく。

そうすると予期せぬイメージが生まれてきた。


あの時感じた、熱と喧騒と砂埃と匂いが紫煙の中でグニャグニャになり、前後が折り重なっためまいのようなもの。

記憶は正しかったと、安心した。




ree

ree

ree


ree

ree

ree

ree

ree

ree

ree

ree

ree

ree

ree

ree



Wonderful just the way it is,

always cutting edge,

we are the “paper mic.”

(C) KAMIMIC Inc.
​kinarimagazine.com

NEW ISSUE

KiNARI vol.29 ​

JUST THE WAY

Now on sale!!

KINARI_29_H1-H4-トンボなし_edited_edited.png

特集
ありのままに

キナリ第29号

bottom of page