- 3 日前
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富士山の麓、湖と森に囲まれた自然豊かな場所で3日間にわたって開催された「FETUS RAVE 2026」。イベントから少し経って、ようやくあの濃密な時間を言葉にできる気がしている。
会場は昨年開催された「PURE RAVE」と同じ場所。夕方になるにつれて全国各地から人が集まり、それぞれのテントを張り始める。ヒッピー、ストリート、アウトドア、サイケデリック──ジャンルも世代も異なる人たちが自然と混ざり合い、一つの村が出来上がっていく。その光景を眺めているだけで、このイベントが特別な場所であることを実感した。

会場は屋外の「子宮ステージ」と校舎内の「竿ステージ」の2ステージ構成。初日はメインとなる子宮ステージで、久しぶりのライブとなったゆるふわギャングが登場する。RYUGO ISHIDAのソロライブから始まり、途中でNENEが合流すると会場の熱量は一気に高まり、そのまま鎮座DOPENESS、SACH LEEへと続く流れは、初日とは思えないほど完成された空気を作り上げていた。
少し眠って迎えた2日目。昼過ぎから山仁のライブが始まり、夕暮れとともに再び人がステージへ集まり始める。Undefinedの繊細な演奏からKID FRESINO、そしてNENEへと続く流れは、このイベントのハイライトだった。
ライブの途中、NENEは自身が妊娠していることを観客へ報告した。
妊娠したことで世界の見え方が変わり、目の前にあるすべてが奇跡のように感じられるようになったこと。そして、こののタイトル「FETUS=胎児」に込めた想いを、自身の言葉で語った。その時間はライブというより、一人ひとりが同じ感覚を共有するような、不思議な時間に包まれていた。
その後はパートナーでもあるDJ Winey fingerがプレイし、NENEの新曲「アイコン」のミックスでフロアを締め上げ、そのままYO.ANへとバトンを渡す。美しい流れだった。さらにCampanella、スペシャルユニットONON、世界のAKIRA ARASAWAと夜は続き、夜明け前にはSUNGAが幻想的なセットで3日間のクライマックスを彩る。
「FETUS RAVE」という名前の通り、この場所には勝ち負けも肩書きもない。ただ音楽と自然、人とのつながりに身を委ねる時間が流れていた。胎児のようにすべてを受け入れ、新しい感覚を吸収する——そんなNENEのメッセージは、音楽だけではなく、この場所そのものに宿っていたように思う。

text&photo
Taishi Hikone

