- 2 日前
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山梨県北杜市の自然に囲まれたMANGOSTEEN HOKUTOで、OMA + Shing02 & SPIN MASTER A-1によるライブが夕暮れとともに始まった。序盤は、LAとUKを拠点に活動するOMAによる、ヒップホップの名曲をバンドで再構築した演奏。原曲へのリスペクトを感じさせながらも、その場でしか生まれない空気がゆっくりと会場を包み込んでいく。
やがて赤いマントを羽織ったShing02が登場。Nujabesとの代表作『Luv(sic)』シリーズを中心に披露し、曲の合間には英語詞に込めた意味を語る時間もあった。「何千年も生きている樹も、摘まれたばかりの芽も、同じくらい美しい。その瞬間が大切なんだ。」自然の中だからこそ、その言葉はより深く響いた。また、自身が最も影響を受けたアーティストとして、Ice Cubeの従兄弟でもあるDel The Funky Homosapienの名前を挙げたことも印象的だった。
ライブ後半、日本語曲『愛密集』が始まる。僕はこの曲の〈ありがたいから、ありがとう。去りがたいから、去りがとう〉という一節が好きだ。言葉遊びのようでいて、別れや感謝を同時に受け止めるShing02らしいリリック。そして、静かに語りかけるようなフロウは、この日の景色と重なり、より一層心に残った。
ライブ中に、Shing02はこんな言葉を残した。「終わらせることが大切。終わらせなきゃ次に行けない。」当たり前のようでいて、続けることばかりを考えてしまう今だからこそ胸に刺さる一言だった。何かを終えることは、諦めることではない。一区切りをつけ、新しい景色へ向かうための始まりでもある。
この日のライブは、音楽だけではなく、自分自身の歩幅を見つめ直す時間になった。KINARI vol.30のテーマでもある「マイペース」。その言葉と重なるように、自然の中で過ごした数時間は、急がず、自分のリズムで前へ進めばいいと静かに教えてくれた。
photo_Jun Okada


