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  • 12 分前
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Credit: Justin Boyd @justinboydphoto
Credit: Justin Boyd @justinboydphoto


『Distracted』制作中、この曲がアルバムにふさわしいと感じたサンダーキャットは、マック・ミラーのエステート (遺産管理団体) の許可を得て楽曲を完成させた。アデル、ポール・マッカートニー、シーア、ビヨンセ、ベックなど、ポップス史を代表するアーティストたちとの仕事で知られるプロデューサーのグレッグ・カースティンとともに最終的な仕上げを行い、ファンはついにこの楽曲の完成形を聴くことができる。


二人を知る音楽ファンであれば誰でもビタースウィートな感情を抱くであろう「She Knows Too Much」は、二人の親しい友人がそれぞれの持ち味を存分に発揮したサウンドとなっている。マックはいつものように自由で確信に満ちた歌声を響かせ、サンダーキャットの力強いベースと繊細なファルセットが、楽曲にレイドバックした情景を描き出す。


この地球でマックと時間を過ごせたことに感謝している。

本当に素晴らしいアーティストで、素晴らしいスピリットで、素晴らしい経験だった。- Thundercat



Credit: Lea Esmali
Credit: Lea Esmali

本アニメーション・ビデオを監督したレア・エスマイリは次のようにコメントしている。


まず、このミュージック・ビデオを制作できたことをとても光栄に思います。私はティーンエイジャーの頃からこの二人のアーティストと彼らの世界観に親しんできました。ひとつの映像の中で、2Dと3Dを織り交ぜながら楽しいアニメーションを作りたいと思いました。そして、友情を軸に、二人の友人がとびきりクレイジーな一日を過ごすユーモアと辛辣さを兼ね備えた物語を描きたかったのです。


Credit: Lea Esmali
Credit: Lea Esmali

サンダーキャットの代表作『It Is What It Is』から6年、最新作『Distracted』は彼の華々しいカムバック作としてすでに大きな期待を集めている。アルバム発表時に公開された先行曲「I Did This To Myself」は多くのメディアから称賛され、Viceは「近年で最も共感を呼ぶ楽曲のひとつで、熱狂的なグルーヴと恋愛の現状をシニカルかつユーモラスに描いた作品」と評している。こうした茶目っ気と洞察力を兼ね備えた視点こそがサンダーキャットのソングライティングとアーティスト性を象徴しており、笑いと同時に心を刺激する。


Thundercat - 'She Knows Too Much (feat. Mac Miller)' (Official Video)


本作は、過剰な刺激と内省のあいだに生まれる緊張感を鮮やかに描き出す。テクノロジーの“進歩”が想像力を広げるどころか、むしろ狭めてしまったことへの懐疑。『スター・トレック』や子どもの頃に抱いていた宇宙への夢を冗談交じりに語りつつ、レーザーのないドローン、カメラだけが進化するスマートフォン、監視とアクセスに集約されたイノベーションという現実へと視線を転じる。それはガジェットへの失望というより「約束された未来」と「実際に手にした現実」とのギャップへの違和感だ。



アテンション・エコノミーと呼ばれる現代において、気が散ることの弊害は明らかだが、サンダーキャットのような唯一無二の存在は、それを自分の強みに変える方法も見出している。結局のところ “daydreams (白昼夢)” には “dreams (夢)” が含まれているのだから。



「ときには、別の形で集中するために、あえて気を散らす必要があるんだ」とサンダーキャットが言う。


『Distracted』には、サンダーキャットと同じ感覚、創作志向を共有するのアーティストたちが数多く参加している。ウィローは「ThunderWave」で浮遊感あふれるヴォーカルを重ね、チャネル・トレスは「This Thing We Call Love」で軽快なグルーヴを生み出す。さらに、最近『サタデー・ナイト・ライブ』での共演も話題になったエイサップ・ロッキーは壮大な「Funny Friends」に参加し、テーム・インパラとのコラボレーション「No More Lies」も収録される。そして、アルバムのアートワークは、ラナ・デル・レイやテーム・インパラを手がけてきた、グラミー・ノミネート歴を持つフォトグラファー、ニール・クラッグが担当している。


ただ楽しんで、笑って、苦しみは形を変えながら続くものだってことを知ってほしい。

それでも前に進み続けるんだ。- Thundercat


混乱してもいい。疲れてもいい。“Distracted(気が散っている)”状態でも、その中から美しいものは生まれる。常に意見や発言を求められるこの時代に、サンダーキャットが差し出すのは、より静かで、しかし本質的なメッセージだ。





label:BEAT RECORDS / Brainfeeder

artist:Thundercat

title:Distracted

release:2026.04.03

tracklist:

01. Candlelight 

02. No More Lies (feat. Tame Impala) 

03. She Knows Too Much (feat. Mac Miller) 

04. I Did This To Myself (feat. Lil Yachty) 

05. Funny Friends (feat. A$AP Rocky) 

06. What Is Left To Say 

07. I Wish I Didn’t Waste Your Time 

08. Anakin Learns His Fate 

09. Walking on the Moon 

10. This Thing We Call Love (feat. Channel Tres) 

11. ThunderWave (feat. WILLOW)

12. Pozole 

13. A.D.D. Through the Roof 

14. Great Americans

15. You Left Without Saying Goodbye



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