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Koichiro Takagi × CHUMS


 


刺繍をメインに活動するアーティスト、高木耕一郎 氏による「BOYS STITCHES CLUB」展が元麻布にあるbetween the arts galleryにて2月13日まで開催されている。アウトドアブランドの〈CHUMS(チャムス)〉との2022SSシーズンからのコラボによって生まれた今回の展示は、ギャラリーの入り口にてアレンジされた特大のブービーバード作品が飾られている。制作には約2週間を要し、他作品と同様に生成り地のキャンバスにフランス製の糸を使用して全て手作業によって仕上げたものだ。ペインティングと同様に下絵を準備する代わりに、髙木氏の刺繍の作品はアウトラインとなる黒を先に仕上げていく。これが途方もなく根気の必要な作業であり、作品の重要なポイントとなってくるとのこと。画面では伝わりづらい刺繍(STITCH)の立体感を直に観ていただきたい。



会期 2022 年 1 月 29 日(土) 〜2 月 13 日(日)

時間 12:00 - 18:00 ※会期中は休館日なし

東京都港区元麻布 2-2-10

東京メトロ日比谷線 広尾駅 1 番出口より徒歩 8 分


 

高木耕一郎 東京で生まれ、San Franciscoのアートスクールで様々な素材を学び、しばらくNYを制作拠点にした後に帰国した高木はペインティングから刺繍まで作風の幅は広い。しかし幅広い表現方法において一貫して言えるのは彼の作品はある種の居心地の悪さや矛盾を内包しており、モチーフに「人」がほとんど出て来ることがないことである。 モチーフは多くの場合、動物や擬人化された動物達であり、その表情は時にかわいらしく、時に牙をこちらに向け鑑賞者を睨みつけている。そこには動物を主人公にした作品だからこその匿名性と神秘性が内包され、親近感と違和感が混在する奇妙な居心地の悪さを生む。

高木の作品は揺れ動く人々の心情や抱えている矛盾を描きながら、見た事は無いがあると信じたい理想郷の存在を表現している。理想郷への導き手として彼の作品の主人公の表情に秘められた様々な思惑は、鑑賞者の内面に対して今一度、揺らぐ価値観の中での各々にとっての真実とは何かを問いかけている。

国内外の企画展やグループ展の参加や個展開催で画家として精力的な活動し、BEAMS、PORTERやPaul Smithなどのアパレルブランドへのデザイン提供やコラボレーションも多く行っている。NY Timesなど国内外のメデイアにも紹介されている。


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