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KiNARI最新号、オンリースタイル



すっかり寒くなってきましたね。来週水曜日に夏の終わり頃から作っていた最新号「オンリースタイル」が発売となります。今回はオンリースタイルをテーマに取材させていただき、高円寺ストリートスナップを敢行したり、日本の西海岸、九州の福岡と熊本、そして長崎の福の島までストリートを中心にコアカルチャーが根付く現場を旅してきました。


オンリースタイルの表紙は、ラジオDJとデザイナーとして独自の道を進んでいるマリエさん。モデルからテレビ出演の多忙だった時期を越えて、改めて自らの力で表現することに真っ直ぐ進んでいます。また、前号からスタートした村上淳さん連載「LANGUAGE」では、仲野太賀さん、柳ゆり菜さんが〈SHANTii〉を纏って出演され、石田真澄ちゃんと淳さんが撮りおろしています。他にも全ページ紹介したいほど見所は満載です。


今回は仕事の関係で、校了を初めて沖縄で迎えました。多少の不安もあったのですが、腰を据えてみたら合宿のような最適な環境となりました。最近は郊外にもアトリエを構えて、場所を凄く大事に感じるようになりました。好きなことでも同じ場所で同じことをしていたら仕事になってしまう、そうではなくて、これは遊びの延長なんだと思って。そんな感覚を大事にしています。


同日に東京で、山塚EYヨ表紙の第5号からサポートしてくれている編集の森谷さんに娘さんが生まれ、分娩室で最終確認を行うという、結果めでたい1日となりました。森谷さんとは、師匠である村上忠正さんの弟子をスタートした15年以上前に世界文化社の喫煙所でお会いしました。当時Beginの編集をされていて、自分がふてくされながらアイロンがけを夜な夜なしてタバコを吸っていたときに優しく励ましてもらったり、夜のパーティーに出かけると朝方に必ず出くわしたり、そんなこんなで現在ではKiNARIを初期から支えてもらっています。さらに、同じく当時の世界文化社で師匠の担当編集だった江部さんが、版元であるOCEANSの編集長に昇進されたりと、素晴らしい下積み時代だったと体感しています。


現代は無駄なことがどんどん少なくなり、効率化することが体に染みつくようになってきました。でも、当時は無駄だと思っていても、大人になったら無駄ではなかったと感じることは、大人が言っていたように本当にあるってことに気づきました。無駄を省き効率化ばかりを優先していったら人間は必要なくなる。じゃあ、人間って何だろう?人間は無駄でできているんだ。だから素晴らしいと思うよ。

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