文化や芸術、カルチャーが必要っていうのは自分にとっても、たぶん多くの人にとっても疑いのないことなんだけど、じゃあ日本の政治家に軽視されがちな今の状態はいったいなんなんだろうと思って、昨年一冊の本を買いました。

その名も、「よくわかる文化人類学」……! (ミネルヴァ書房 2010)

何事も難しいことは基礎から、わかりやすいものからかなと思って、とりあえず買ってみました。正直、今はStack Booksと化して全然読めていないんですが……。

けど本をパラパラっと眺めてみると、広義の意味の文化は人間の生活様式のほぼ全てを指していて、言葉もそうだし、毎日の生活習慣もそうだし、逆に人間から文化を取ることの方が難しいよなって思うことが書いてあって、もう人間にとって文化は不可欠という答えは出てるじゃん、と思いました。(安直過ぎる)。


興味深かったのは、原人から進化して地球の全域に広がった人類は多種多様な世界観を作り出して、その長い歴史のなかで精神生活の充実に莫大なエネルギーを注いでいたことがわかる、というところ。確かにエジプトのピラミッドやマヤの神殿、日本でも神社仏閣の建造物の存在を考えると、人類が精神的なものに費やしてきた労力やエネルギーは凄まじいと思う。


もちろん、こういうのは歴史の時々の為政者が民衆をコントロールする為に使われていた部分が強いと思うんだけど、個人の視点から見ると、人々は常に疲弊する自分の心を充足させてくれるものを求めていたってわかるし、人間ってそういう生き物なんだと思う。


2021年の日本に話を戻すと、恐らくこの一年間、そしていまも政治家から言われているのは、余暇に楽しむ気晴らしや息抜きは我慢しましょうって認識のものだと思う。でもこんなご時世で息抜きできなかったらヤバいし、このきつい状況の中みんなが文化や芸術、カルチャーに求めているのは自分の心に寄り添ってくれるものだと思うから、それって必要だよって思う。


姿も見えず、変化していくウイルスに慎重になるのは当然で、リスクのあることを避けるのはもっともだと思う。けど、検査体制の拡大や医療体制の確保、ワクチンの接種とか(するかどうかの個人の判断は置いておいて)、どれもこの一年間進んでいるように見えない。そしていろんな興行が自粛や休業を余儀されているのに聖火リレーは続けられているって……。


まるでオリンピックにまつわることだけ楽しめって言われているようだけど、人類史をさかのぼらないで、心動かされるものは与えられるんじゃなくてこっちで感じさせて欲しい。


そんなことをなんとなく考えながら、ずっと待っていたZORNのライブD V Dを観ました。ライブ中、逆境に立ち向かうのがHIPHOPという音楽、それを行うことについてZORNが触れる場面があって、めちゃめちゃ納得した。自分はこの最高のDVDをずっと持っていると思う。


自分の周りにある様々な文化や芸術、カルチャーはしっかりと心の拠り所になっているから、もっと大事にしたいし、していって欲しいです。


MASAHARU ONO

通信教育で中学・高校の国語科教員免許を取得後、STUSSY JAPANのP R部に所属。2018年より編集・ライターへ転向。NBAフリーク。

Instagram: @ms__8r

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